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2013年08月17日

「生きているのに、泣くな」

《「生きているのに、泣くな」》

高校2年の春、僕はバスケ部のレギュラー選手でした。

一番活動できる時期にも関わらず、年度最初の試合で腕を複雑骨折してしまいました。

そのまま病院へ直行し、急遽1週間入院することになりました。

僕のいた病室にはもう1人のおじいさんがいて、じっと眼を閉じてベッドで横になっていました。

「よろしくお願いします」と話しかけても、何も返事はありませんでした。会話が出来る状態ではないのかな、と思い自分のベッドへ行きました。

病院に入って次の日、担当の先生が僕と母親のところへやってきて僕に腕の状態がどのようなものなのか教えてくれました。

「複雑骨折とはいえ、折れ方が悪くなかったから、ゆっくり治せばちゃんと不自由なく動かせるようになるよ」
「でもね…そうだな、君が高校を卒業するまではもうバスケはしてはいけないよ」

この言葉を聞いたとき、僕は愕然として、不意に涙が溢れてきました。中学生の頃からバスケ一筋で、高校になってやっと掴んだレギュラーの座。

それをこんな形で終えることになってしまい、悔しくて情けなくて涙が止まりませんでした。

その後先生はリハビリや今後の治療について説明してくれましたが、僕の耳にはまったく入っていませんでした。

それからというものの、ベッドの上でどうしてこんなことに、と泣く日々が続きました。

そうして何日か経ったある日、バスケ部のメンバーがお見舞いに来てくれました。

「早く戻ってこいよ!」
「夏の大会には間に合わせろよ!」

という皆の言葉にはなんとか笑顔で答えました。

「大丈夫。心配かけてわるいな!」

皆が病室から帰った時、自分が復帰できないということ伝えられなかったこと、やっぱり皆とバスケがしたいという思いが頭のなかでごちゃごちゃになってまた大泣きしてしまいました。

その時です。

「おい」

今まで一言も言葉も交わしたこともなければ声も聞いたこともない隣のおじいさんが話しかけてきました。

僕はそちらを向きました。おじいさんはゆっくりと口を動かしてこう言いました。

「生きているのに、泣くな」

初めて聞いたその声は、とても力強く、一日中ベッドの上で過ごす老人のものとは思えませんでした。

「俺は生きている。だから、幸せだ」

そう言って、おじいさんはまた目を閉じてしまいました。

その言葉を聞いたとき、僕は今こうして何もせずに泣いていることは、何も意味もないことだと気付きました。

生きている。自分には、まだやれることがあるし、やりたいこともたくさんある。

おじいさんの言葉で僕は落ち着いて自分のことを考えられるようになりました。

リハビリの知識を得たかったので先生にたくさん説明を聞きました。キャプテンを呼んで自分の現状もちゃんと説明しました。

現実としっかり向き合えるきっかけをくれた、おじいさん。本当にありがとうございました。


メルマガギブ&ギブより


明石家さんまさんの言葉で

『生きてるだけで丸儲け』と言う言葉があります

生きていることは素晴らしい

生きていることは奇跡

その事を忘れずに生きて行きたいですね


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Posted by 毎日コツコツ(霜鳥) at 20:47│Comments(0)今思った事 考えた事
 
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