2014年07月19日
【たった一行の推薦状】
40年越しの偉業を世界が讃えた。
1994年にノーベル経済学賞を受賞した彼は
経済学者の間では世界中に知れ渡る存在だったが、
一般的にはほとんど知られていなかった。
数学者:ジョン・ナッシュ。
「この男は天才である。」
たった一行、たった一行だけ、大学院への推薦状には、そう記されていた。
1950年
在学中に書いた一本の論文があった。
しかし、その理論は周囲の誰からも理解されることはなかった。
その後も、画期的な数学理論を次々と発表していくが、
天才は自問自答だけを繰り返し、やがて孤立していった。
次第に幻覚・妄想の非現実的な世界が彼に忍び寄っていった。
やがて、自分が信じて疑わない世界が、
幻覚であり、自らの妄想の世界だと知った。
愕然とした。
「私は人よりも数字と過ごす時間が長かった。
そのせいで、病気にかかってしまいました。」
統合失調症
そう診断された。
思考し妄想するあまり、
思考と妄想のなかに囚われていった天才。
心が壊れていった。
当時は、これといった治療法がなく、激痛を伴う投薬も行った。
そして何度も再発を繰り返した。
落ちていく天才を支えたのは
彼を理解し妻となったかつての教え子、アリシアだった。
彼女は風変わりな彼の様子に、かえって好感を抱き、
ジョンも彼女の魅力に惹かれていった。
アリシアは天才を献身的に支えた。
支え続けた。
「彼のそばにいることが一番いいと思ったの。」
そう語った。
彼女の懸命の支えが、心に巣くった闇を次第に取り払っていった。
そして、在学中に書いたあの論文から40年。
1994年。
気づけばその理論は、経済学の常識となっていた。
孤高の天才に、ようやく時代が追い付いた。
ジョン・ナッシュ
ノーベル経済学賞受賞。
「ジョン・ナッシュ!
貴殿の経済学に関する分析の功績を讃える」
40年越しの栄光。
その晴れ舞台で語られたのは、感謝の言葉だった。
「今の私があるのは、妻のお陰だ。
妻は私のすべてです。」
2001年。
彼をモデルにした映画
『ビューティフル・マインド』
は、アカデミー賞4部門を受賞し、
天才の名は、広く世界に広まることとなっていく。
メルマガ輝く未来ビトより
自分の考えやアイディア、または行いが
すぐに認めてもらいたく求めてしまう
しかし、その求める心が自分を苦しめてしまうんですよね
そしてもう一つ
たった一人で良い
良き理解者がそばに居てくれれば
人は大きな困難でも乗り越えることが出来るのでしょうね
Posted by 毎日コツコツ(霜鳥) at 18:55│Comments(0)
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