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2011年10月15日

忘れられない優しさ


貧しい国の人達ほど助け合うことを大切にしている

みんなで一緒に生きようと

日本も今一度助け合う心を思い出す必要があるのではと感じます




二年前にインドを旅行した時

ネパールまでの長距離バスの中で私は気分が悪くなり、

めまいと吐き気を覚えたために、

途中で降りて小さな村に泊まった。



その時、バススタンドで四歳くらいの少女に出会った。



彼女は小さいのに物乞いをして生活をしているようだったが、

気分が悪くうなだれている私の前に座って、

自分が物乞いをして手に入れたと思われる小さなしおれたみかんを一つ、

私の手を引っぱってにぎらせ、


「カーオー、カーオー(食べろ、食べろ)」と言う。



私はのどが渇いていたので小さな声で、

「シュックリア(ありがとう)」と言ってみかんをもらった。



すると少女はダーッと道の向こうに走って行った。



見ると少女は金持そうなおばさんに物乞いをしている。


何回も何回も手を差しのべるが、おばさんはガミガミと何か言って少女を追いはらった。



今度少女は、すぐ近くで見ていた男の人に手を差しのべた。



男の人は胸のポケットから硬貨を取りだし、少女の手ににぎらせた。


私は「ああ、もらえてよかったね」と心の中で思った。



お金を手にした少女は、またダーッと走った。



私は少女のくれたみかんで気分が少し楽になっていた。


なにやら少女は御茶屋で話しこんでいる。


ずーっと見ているとお茶を負けてくれと頼んでいるらしいのだが、


突然ニコッとこっちを見るとお茶屋から二杯のチャイを手にして私の所へ走って来た。


「ピーオ(飲みな)」


と小さな汚れた手でお茶のコップを熱そうにつかんで差し出した。


私はこの時ほどうれしく、

涙があふれそうになったことはなかった。



彼女の目は貧しいのにキラキラと光って力強く見えた。


どこの国の人かも知らず、

今日食べるものもない自分のわずかな食べ物を、


経済大国から来た大名旅行者に分けてくれた彼女のやさしさを、

今も忘れることはできない。



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Posted by 毎日コツコツ(霜鳥) at 18:27│Comments(2)今思った事 考えた事
この記事へのコメント
夜分晩くからすみません。もう明け方近くですが…。
確かに、我々日本人は、長きに渡る経済成長により、あまりにも拝金主義が罷り通り過ぎて、他者に対する思いやりといたわり、気遣いの精神を忘れてしまっている感があります。
バブル経済が弾けて、もう20年以上経っているのに、一向に回復しないのも、我々自身が勧んで人を思いやる事を取り戻す時期に来ているからだと思います。
金儲け優先で幸福を得る事は決してないでしょう。
Posted by Diamond◆◆◆Delight at 2011年10月22日 03:40
Diamond◆◆◆Delightさんこんにちは

人を思いやる事はこれからの日本のキーになる言葉だと思います
昔は家族を大切にし、地域を大切にしていたのに今では個人主義
しかしその間違った個人主義が見直されていくと思います
みんながみんなの為に動き出したら日本はまた急激な成長をして行くのではないかと思います

コメントありがとうございます
Posted by 毎日コツコツ(霜鳥)毎日コツコツ(霜鳥) at 2011年10月24日 00:14
 
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