2014年10月26日
【史上最高のスピーチ】
1940年、その頃はまだ映画は黎明期だった。
カラーではなく、白黒の映画は人々にとってまだ馴染みが薄かった。
そんな頃、彼は数々の作品を世に残した。
そして後に、こう呼ばれるようになった。
「喜劇王」
チャールズ・チャップリン、その人だ。
その1940年に創られた名作がある。
チャップリン自身が監督・制作・脚本・主演を務め、
ヒトラーとナチズムを皮肉ったその映画は、
「独裁者」と言った。
世界征服とユダヤ人排斥を旗印に、世界に君臨しようとしていた独裁者ヒンケル(チャップリン)。
ところが、そのヒンケルとユダヤ人の床屋であるチャーリー(チャップリン)が、
ひょんなことから間違われてしまう。
二人は瓜二つだった。
映画のラストシーンで、床屋のチャーリーがヒンケルに扮し、
大勢の兵士たちの前で、スピーチを行った。
その演説のスピーチはすべて、チャップリン自身により書かれ、
彼のメッセージが込められていた。
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申し訳ないが、私は皇帝などなりたくない。
それは私には関わりのないことだ。
誰も支配も征服もしたくない。
できれることなら皆を助けたい。
ユダヤ人も、ユダヤ人以外も、黒人も、白人も。
私たちは皆、助け合いたいのだ。
人間とはそういうものなんだ。
私たちは皆、他人の不幸ではなく、
お互いの幸福と寄り添って生きたいのだ。
私たちは憎み合ったり、見下し合ったりなどしたくないのだ。
この世界には、全人類が暮らせるだけの場所があり、大地は豊かで、皆に恵みを与えてくれる。
人生の生き方は自由で美しい。
しかし、私たちは生き方を見失ってしまったのだ。
欲が人の魂を毒し、憎しみと共に世界を閉鎖し、不幸、惨劇へと私たちを行進させた。
私たちはスピードを開発したが、それによって自分自身を孤立させた。
ゆとりを与えてくれる機械により、貧困を作り上げた。
知識は私たちを皮肉にし、知恵は私たちを冷たく、薄情にした。
私たちは考え過ぎで、感じなく過ぎる。
機械よりも、私たちには人類愛が必要なのだ。
賢さよりも、優しさや思いやりが必要なのだ。
そういう感情なしには、世の中は暴力で満ち、全てが失われてしまう。
飛行機やラジオが私たちの距離を縮めてくれた。
そんな発明の本質は人間の良心に呼びかけ、世界がひとつになることを呼びかける。
今も、私の声は世界中の何百万人もの人々のもとに、
絶望した男性達、女性達、子供達、罪のない人達を拷問し、
投獄する組織の犠牲者のもとに届いている。
私の声が聞こえる人達に言う、
「絶望してはいけない」。
私たちに覆いかぶさっている不幸は、単に過ぎ去る欲であり、人間の進歩を恐れる者の嫌悪なのだ。
憎しみは消え去り、独裁者たちは死に絶え、
人々から奪いとられた権力は、人々のもとに返されるだろう。
決して人間が永遠には生きることがないように、自由も滅びることもない。
兵士たちよ。
獣たちに身を託してはいけない。
君たちを見下し、奴隷にし、人生を操る者たちは、
君たちが何をし、何を考え、何を感じるかを指図し、そして、君たちを仕込み、
食べ物を制限する者たちは、君たちを家畜として、単なるコマとして扱うのだ。
そんな自然に反する者たち、機械のマインド、機械の心を持った機械人間たちに、身を託してはいけない。
君たちは機械じゃない。
君たちは家畜じゃない。
君たちは人間だ。
君たちは心に人類愛を持った人間だ。
憎んではいけない。
愛されない者だけが憎むのだ。
愛されず、自然に反する者だけだ。
兵士よ。
奴隷を作るために闘うな。
自由のために闘え。
『ルカによる福音書』の17章に、
「神の国は人間の中にある」
と書かれている。
一人の人間ではなく、一部の人間でもなく、全ての人間の中なのだ。
君たちの中になんだ。
君たち、人々は、機械を作り上げる力、幸福を作り上げる力があるんだ。
君たち、人々は人生を自由に、美しいものに、この人生を素晴らしい冒険にする力を持っているんだ。
だから、民主国家の名のもとに、その力を使おうではないか。
皆でひとつになろう。
新しい世界のために、
皆が雇用の機会を与えられる、
君たちが未来を与えられる、
老後に安定を与えてくれる、
常識のある世界のために闘おう。
そんな約束をしながら獣たちも権力を伸ばしてきたが、奴らを嘘をつく。
約束を果たさない。
これからも果たしはしないだろう。
独裁者たちは自分たちを自由にし、人々を奴隷にする。
今こそ、約束を実現させるために闘おう。
世界を自由にするために、国境のバリアを失くすために、
憎しみと耐え切れない苦しみと一緒に貪欲を失くすために闘おう。
理性のある世界のために、科学と進歩が全人類の幸福へと導いてくれる世界のために闘おう。
兵士たちよ。
民主国家の名のもとに、皆でひとつになろう。
~~~~
こうして映画はクライマックスへと向かった。
この演説の後、チャーリーは恋人のハンナに、こんなセリフを贈った。
「― ハンナ、聞こえるかい?
顔を上げるんだ。
雲が晴れていく。
太陽が輝き、あたりを照らし始めた。
人類が新しい世界に。
そこには貪欲も憎悪も野蛮さもない。
見上げてごらん。
人類の魂には翼があったんだ。
いま飛び始めた。
虹の中にも飛び始めた。
未来の希望の光に向けて。
希望に満ちた未来が我々人類のもとに。」
だから上を見上げてごらん、だから上を見上げてごらん ―
後に、このスピーチはこう呼ばれるようになった。
「史上最高の感動的スピーチ」と。
http://youtu.be/RzTmkoR6mMQ
超感動的で激熱です♪
メルマガ輝く未来ビトより
Posted by 毎日コツコツ(霜鳥) at 16:45│Comments(0)
│感動話