2013年12月15日
夕食のサンドイッチ
《夕食のサンドイッチ》
ある実業家が
高級車で自分の会社に出掛けては
重要な決断を下したり、
莫大な資金を必要とするプロジェクトの契約書にサインしたり・・・
といった毎日を送っていました。
昼食はしばしば顧客(おとくい)とのビジネス・ランチでした。
その町の通りには
貧しい男の人や女の人が立って、
物乞いをしていましたが、
実業家は会社の顧客の紳士たちが、
そんな光景を見ないで済むように
心を配っていました。
ある日のこと、
金儲けに忙しい思いをしたあげく夜になって、
実業家は家に帰ろうとブリーフケースに書類を詰め込みました。
机に鍵をかけようとしたとき、
引き出しの奥の方に
腐りかけたサンドイッチが
転がっているのを見つけました。
ろくに考えもせずに、
実業家はそのサンドイッチを
コートのポケットにしまいました。
机の中に腐りかけのサンドイッチがあるなんて、
とんでもないことだと思ったからです。
高級車を止めた駐車場に行こうとしたとき、
実業家は貧しそうな男が古毛布に包まって、
医師団にうずくまっているのに気付きました。
「さぁ!君の夕食にこれをあげよう!」
と実業家は腐りかけのサンドイッチを
男に渡しました。
その夜、実業家は出張旅行に出かけた夢を見ました。
会議が終わった時、
実業家は仲間の実業家と一緒に、
その町一番のレストランに
招待されました。
それぞれが注文をすませて、
食前酒のグラスを前に席に落ち着きました。
やがて注文した料理が運ばれてきました。
フォアグラ、メダル形に切ったシカの肉、
ローズマリーとガーリックを添えたラム・カツレツ。
お客は歓声をあげました。
ウェートレスが実業家の前に
小さな皿を置きました。
腐りかけのサンドイッチが一つ、
のっていました。
「どういうことだ?」
と実業家は声を荒げました。
「こんなものを注文した覚えはない!
ここは町一番のレストランだと聞いたが?」
「ああ、でも・・・」
とウェイトレスは答えました。
「あなたは勘違いをしておいでです。
ここはレストランではありません。
天国です。
私たちは、あなた方が
地上で前もって注文なさったものを
食卓に出すのです。
残念ですが、
あなたが予約なさったのは、
このサンドイッチでした」
『世界中から集めた深い知恵の話100』
メルマガ輝く未来ビトより
今いる世界でしていることが天国で返ってくる
天国も地獄も同じ場所にあるという話も聞いたことがあります
場所や環境が違うのではなく
返ってくることが違うだけなのかもしれませんね
Posted by 毎日コツコツ(霜鳥) at 16:46│Comments(0)
│今思った事 考えた事