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2012年12月11日

クリスマス休戦



《クリスマス休戦》


1914年・第一次世界大戦。冬の12月。


ドイツ軍とフランス軍・英軍が、100メートルぐらいで隔てあう塹壕(ざんごう)戦は、

砲撃の応酬で悲惨なものでした。


その最前線のドイツ軍の塹壕に、クリスマスの日、一人の男が慰問に訪れます。

彼の名は、ヴァルダー・キルヒホフ。


当時、世界で最もチケットをとる事が困難といわれるバイロイト音楽祭に、

1911~14年にかけて4年連続出演するほどの高名なドイツのテノール歌手です。


ドイツ軍の塹壕から、キルヒホフの美しい歌声が、凄惨な戦場に響きわたった。


それは、100メートル先の敵国フランス軍の塹壕にまでとどいたのでした。

すると、フランス軍の中から

「この歌声は、パリのオペラ座で聞いた、ヴァルダー・キルヒホフのものだ」と叫ぶものがいた。


その歌声に聞き覚えがあることに気付いたフランス将校は、ドイツ軍の塹壕に向かって大きな拍手をおくった。

すろと、その拍手を聞いた、キルヒホフは、殺しあって憎むべき敵でありながら、

自分の歌声に拍手を送ってくれた人がいることに感動する。


彼は、相手の気持ちに応えるために、思わずドイツ軍の塹壕から飛び出して、笑顔でゆっくりと敵に向かって歩き出した。


そして両軍の中間地帯(ノーマンズ・ランド)を横断し、拍手を送ってくれた、敵の将校に、

深々と優雅に挨拶をしたのでした。

その瞬間、戦場は、戦場でなくなってしまった。


この様子を見ていた両軍の兵士たちが、塹壕から出て来て敵兵と交流してしまったからである。


休戦というのは交戦国の上層部が取り決めるのが普通だが、

現場の兵士から生じるのは稀なことであった。


人々は、後にこの日の出来事を、「クリスマス休戦」と呼んだ。

歌が、憎しみをこえた瞬間の出来事だった。

ゆうの100人の1歩より
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とても素敵な話です

奇跡と言っても良いと思います

それが1人の歌手の歌声で

音楽で

音楽には無限の力があるのですね♪


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Posted by 毎日コツコツ(霜鳥) at 07:34│Comments(0)今思った事 考えた事
 
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