2013年09月10日
ありがとうカード
《ありがとうカード》
志賀内泰弘
賛否両論はあると思うが、子どもは褒められて伸びるものだと信じている。それを教育の現場で実践しているかたにであった。
刈谷市刈谷南中学校の神谷和宏先生。先生は名刺サイズの「ありがとうカード」なるものを作っておられる。
いつも掃除をきちんとしている生徒がいる。ポケットからカードを取り出して
「一生懸命にやってくれてありがとう」
とサラサラッと書いて渡す。あるときには、
「先生が両手に教材がいっぱいのときに、教室の戸を開けてくれてありがとう」
いずれも生徒の名前を添える。生徒はカードをもらうと当然喜ぶ。目立たないことを認めてもらったと、きっと感じるのだろう。
なかには、先生にお礼の手紙を書いてくれる生徒もいるとか。
「先生があのとき、優しく声をかけてくれてうれしかったよ」
とこんな話もうかがった。
ある日、給食に出たプリンが、廊下にべっとりと落ちていた。いたずらだと思ったが先生はクラスの皆に、
「誰か一緒に掃除してくれないか」
と呼びかけた。残念ながら誰の手も上がらなかった。仕方なく先生は一人で片付けて授業を始めた。
授業が終わると、一人の生徒がやってきた。神妙な顔つき。ポツリと言った。
「ごめんなさい。僕がやりました」
先生はカードを手渡した。
「えらいね。やったことはいけないけれど、名乗り出る勇気はえらい」
と書いて。
褒めるのも大変だろうなぁ、と推測している。しかる勇気をもつのも難しいが、いつも生徒を見続けて、ちょっとした努力をすくい上げてやるのはもっと難しい。
(ほろほろ通信/中日新 2006.05.18掲載)
子供を伸ばすためには
褒めてばかりはダメだ
しかし、叱ってばかりもダメ
バランスが大切なのですよね
特にしかる時には、褒める事をセットにして叱る事が効果的だそうです
叱る前に褒める点を探し伝える事を意識したいですね
Posted by 毎日コツコツ(霜鳥) at 01:19│Comments(0)
│勉強になります