2012年12月18日
父からもらったお守り
《父からもらったお守り》
ラジオで聴いた、若いOLの話である。
彼女の生家は代々の農家。
もの心つく前に母親を亡くした。
だが、寂しくはなかった。
父親に可愛がられて、育てられたからである。
父は働き者であった。
3ヘクタールの水田と
2ヘクタールの畑を
耕して立ち働いた。
村のためにも尽くした。
行事や共同作業には骨身を惜しまず、
ことがあると、まとめ役に走り回った。
そんな父を彼女は尊敬していた。
父娘(おやこ)二人の暮らしは
温かさに満ちていた。
彼女が高校3年の12月だった。
その朝、彼女はいつものように登校し、
それを見送った父は、
トラクターを運転して野良に出ていった。
そこで悲劇は起こった。
居眠り運転のトレーラーと衝突したのである。
彼女は父が収容された病院に駆けつけた。
苦しい息の下から、父は切れ切れに言った。
「これからはお前一人になる。
すまんなぁ・・・・・・・・」
そして、こう続けた。
「いいか、これからは、
“おかげさま、おかげさま”
と心で唱えて生きていけ。
そうすると、必ずみんなが助けてくれる。
“おかげさま”
をお守りにして生きていけ」
それが父の最後だった。
父からもらった“おかげさま”のお守りは、
彼女を裏切らなかった。
親切にしてくれる村人に、
彼女はいつも、
「おかげさま」
と心の中で手を合わせた。
彼女のそんな姿に、
村人はどこまでも優しかった。
その優しさが彼女を助け、支えた。
父の最期の言葉が
A子さんの心に光を灯し、
その光が村人の心の光となり、
さらに照り返して
彼女の生きる力になったのだ。
心に光を灯された体験は、
誰にでもあるのではないだろうか。
人の心に光を灯す。
それは、
自分の心に
光を灯すことでも
あるのだ。
そういう生き方をしたいものである。
(『心に響く小さな5つの物語』藤尾秀昭著)
輝く未来ビトより
登録は空メールで
00576250s@merumo.ne.jp
ラジオで聴いた、若いOLの話である。
彼女の生家は代々の農家。
もの心つく前に母親を亡くした。
だが、寂しくはなかった。
父親に可愛がられて、育てられたからである。
父は働き者であった。
3ヘクタールの水田と
2ヘクタールの畑を
耕して立ち働いた。
村のためにも尽くした。
行事や共同作業には骨身を惜しまず、
ことがあると、まとめ役に走り回った。
そんな父を彼女は尊敬していた。
父娘(おやこ)二人の暮らしは
温かさに満ちていた。
彼女が高校3年の12月だった。
その朝、彼女はいつものように登校し、
それを見送った父は、
トラクターを運転して野良に出ていった。
そこで悲劇は起こった。
居眠り運転のトレーラーと衝突したのである。
彼女は父が収容された病院に駆けつけた。
苦しい息の下から、父は切れ切れに言った。
「これからはお前一人になる。
すまんなぁ・・・・・・・・」
そして、こう続けた。
「いいか、これからは、
“おかげさま、おかげさま”
と心で唱えて生きていけ。
そうすると、必ずみんなが助けてくれる。
“おかげさま”
をお守りにして生きていけ」
それが父の最後だった。
父からもらった“おかげさま”のお守りは、
彼女を裏切らなかった。
親切にしてくれる村人に、
彼女はいつも、
「おかげさま」
と心の中で手を合わせた。
彼女のそんな姿に、
村人はどこまでも優しかった。
その優しさが彼女を助け、支えた。
父の最期の言葉が
A子さんの心に光を灯し、
その光が村人の心の光となり、
さらに照り返して
彼女の生きる力になったのだ。
心に光を灯された体験は、
誰にでもあるのではないだろうか。
人の心に光を灯す。
それは、
自分の心に
光を灯すことでも
あるのだ。
そういう生き方をしたいものである。
(『心に響く小さな5つの物語』藤尾秀昭著)
輝く未来ビトより
登録は空メールで
00576250s@merumo.ne.jp
Posted by 毎日コツコツ(霜鳥) at 22:18│Comments(0)
│感動話