心の声

《一期一会の想い》


テレビ寺子屋の講演より♪


日本一、顧問契約企業の多い心理カウンセラーで、

日本メンタルヘルス協会代表の衛藤信之さん。


理論中心の心理学でなく、

日常生活にすぐに役立ち、

多くの人がより自分を輝かせる心理テクニックを教え、

また、ネイティブ・アメリカンとの生活経験から

その知恵を伝えています。

〜〜〜


2001年に１年間、

ネイティブ・アメリカンと共に共同生活しました。


ネイティブ・アメリカンは、自然と共に暮らす。

だから、思うようにはならない。


僕らの文明というのは、

例えば、コンビニを作り、遠くの人と電話で話し、夜も明るく・・・


文明というのは、私たちが思うようになるような世界を創っていくことが文明だと思う。


唯一、思うようにならないのは、自然。


そういう意味では、都会で暮らしている私たち人間も、自然なんです。


彼らと生活をしていて、おもしろかったことは、「彼らの生き方」


彼らはこう言いました。


「インディアンの正しい死に方」


驚きました。



人間はみんな生まれたときに、涙を流して生まれてくる。

でも、周りの人たちは、「無事に生まれた！」と笑って迎える。

これが、生まれたときの景色。


ところが死ぬときには違ってくる。

ネイティブ・アメリカンは生まれる時と死ぬときが逆転する。


自分は笑いながら、笑顔で死ぬ。

周りの人たちは、涙を流して見送る。


これがネイティブ・アメリカンの正しい死に方だそうです。

これは死に方ではなくて、「生き方」だと思いました。



亡くなるときに、「あなたに出逢えてよかった」とどれだけ多くの人に泣かれるか。

「あなたと出逢って、職場生活楽しかった」とどれだけ多くの部下に言われるか。

「お父さん、お母さん、あなたたちが親で良かった」と、子どもたちから言われるかどうか。


実はそれは、日々接している、一人ひとりとの「出逢い方」。


日本には、「一期一会」という言葉がある。

僕はこれを、初めて会う人に、二度と会うことがないと思って、その為に一生分のサービスを提供するということが、一期一会だと思っていた。


ところが、一期一会というのは、ほんとはそういう意味ではないそうです。

本当は、いつも出逢っている人に、「今日で最後」と思って出逢えるか、だそう。


いつも会っているいる夫に、「今日で最後」と思うと、

大概ゆるせるようになるんですね。


「おい！ちょっとお茶、入れてくれや！」

「もう〜！忙しいのに！何この人！」

と思うけど、「最後」だと思うから、お茶ぐらい、しっかり入れさせてもらいますよね。(笑)


人間というのは、その人のこと「今日が最後」と思うと、

大概許せるようになるんですね。


子どもに、今日が最後と思うと、

「ばかっ！宿題やったの？早くしなさい！何やってんの！」

これが最後の言葉だったら、けっこうきついですよね。


そんな時に、一期一会がしっかり頭に入っていれば、叱ったあと寝る前に、

「○○くん、いつも怒ってばかりでごめんね。

でも、おまえにはいっぱいいいところがある。

やったことは悪い。

でも、“あなた”（という存在）すべてが悪いんじゃないよ

だから、今日はそのことだけわかって」


って寝ると、良いですよね。


宵(よい)越しの怒りは残さない。

これ、江戸っ子気質だそうです。


部下をしかった時も、

「○○くん、君を叱った時は、どうしても口うるさくなる。

でも君は仕事ができるから。

実は、腹が立つっていうのは、

その前に、きっと君に対する期待があるんだ。

期待がなければ、叱らない。

でも、君にはすごく期待しているから、

今日はゆっくり休んで、明日会社に来てくれるとありがたいな。おつかれ！」

そういう上司は、宵越しの恨みを残さない上司なんですね。



いつか僕たちは人生が終わります。


先日、ご主人が先立たれた方が、こうおっしゃっていました。

「衛藤先生、うちの主人、とってもいびきがうるさいんです。

ほんっとにうるさいいびきで、なんど首絞めたろかって思ったけど、

でも、主人がなくなって、何かが足りないんです」

っていうんですね。


「何が足らないんですか？」　って聞くと、

「あの いびき なんです。

あのいびきがあったから、私安心して、寝てたんです。

“うるさいな”　と思っていたいびき。

あのいびきがあったときが、一番幸せの一番真ん中だったんです。

どうしてあの人が生きているときに、

そのことに気づかなかったんでしょう。」って。


人間は、いつか終わる　という前提で生きることがすごく大事なんです。

これ、タイムバジェット　っていいます。

僕らは、砂が手からこぼれ落ちるように、

今、この瞬間も死に向かって近づいている。


それを一日、一日を終わらせる。

心理学では、それを、「」といいます。

「いまここ」ということです。


いまここ　で終わらせることが、実は大切な生き方なんですよ。


輝く未来ビトより
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いまここを生き切る

そんな生き方を意識する事が大切なんですね